借金返済・債務整理に関する用語集

ハードシップ免責[はーどしっぷめんせき]とは?

ハードシップ免責とは、個人再生に設けられた特徴的な制度です。リストラされ収入が減った、病気により離職したなど、何らかの事情で再生計画の遂行が困難になった場合、それ以降の再生債務の返済を免除してもらう制度です。

ハードシップ免責は、いわば非常事態の最終手段であり、認められるためには非常に厳しい条件をクリアする必要があります。
実際、取り扱い件数が多い東京地裁や大阪地裁などの裁判所でも、年に数件ほどしか認められていません。

  1. 債務者に責任のない事情により、再生計画通りの返済が困難になったこと

    たとえば、会社の倒産、リストラにより再就職の目処がたたない、病気やケガで長期入院しており復職の目途が立たない場合などです。

  2. 借金総額の4分の3以上を返済し終わっていること
  3. ハードシップ免責の決定が、債権者の一部の利益に反しないこと
  4. 再生計画の変更だけでは返済の継続が困難であること

    再生計画は、やむを得ない事情があれば返済期間の延長(最大5年まで)を申し立てることが可能です。債権者からすれば、返済期間の延長により、計画通りの返済を受けられるのであれば、そちらの方が有利です。

ハードシップ免責の手続きは、債務者が裁判所に申し立てることにより開始されます。申立てを受けた裁判所は、債権者の意見を聴いた上で、免責の可否を決定します。

なお、ハードシップ免責が認められても、住宅ローンの返済義務は残ったままとなりますので注意してください。


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