多重債務者[たじゅうさいむしゃ]とは?
消費者金融やクレジットカード会社などの信販会社、銀行などの複数の金融機関から借り入れを行っている債務者のことをさします。
多重債務者であることが、そのまま支払不能にあることを意味しませんが、ほとんどの場合、債務整理の手続きをした方が、結果的に借金が無くなるのが早くなる傾向にあります。
信用情報機関JICCのデータによると、消費者金融などから3件以上借り入れのある多重債務者は83万人であります(2020年12月末)。
多重債務者が減少傾向に転じたのは、改正貸金業法の施行による総量規制が大きな理由であると言われています。
その一方で、裁判所への自己破産の申立件数は、ここ数年横ばいの傾向が続いていますので、支払不能に陥っている多重債務者が減ったとは単純にはいえません。
多重債務者が生まれてしまうのは、景気の悪化などの要因のほかに、金融機関の利息が高いという点があります。
利息制限法では上限金利が定められていますが、毎月返済しても利息分にしかならない、あるいは、消費者金融Aの返済のために消費者金融Bから借り入れするという自転車操業に陥ってしまうからです。
また、銀行からの無担保ローンは総量規制の対象外であることも問題視されています。つまり、いくらでも借り入れができるという気軽さから、つい借りすぎてしまう危険があるのです。
「現在の借金総額が分からない」とか「借金総額と自身の収入とを比較して、3年以内の完済の目途が立たない」場合は、すでに支払不能に陥っている多重債務者といえます。
手遅れになる前に、1日でも早く弁護士に相談することをおすすめします。弊事務所では、借金から解放された新たな人生を踏み出すための一歩を応援しています。