消費者金融[しょうひしゃきんゆう]とは?
主に一般の個人を対象に融資を行う貸金業者のことです。
以前は、主にサラリーマンに対して融資していたため、「サラリーマン金融」(サラ金)とも呼ばれていました。
現在は、自営業者や高齢者など、幅広い人を対象にしており、消費者金融という名称が定着しています。
消費者金融以外に個人向けの融資を行う業者として、銀行や信販会社などがありますが、消費者金融には、融資までのスピードが銀行や信販会社よりも比較的早いとか、連帯保証人や不動産などの担保が基本的に不要といった特徴があります。
(1)消費者金融は金利が高い
借金に対して発生する金利は、法律により上限が定められており、借り入れの金額に応じて年15%~20%が上限となっています。
銀行などのカードローンでは、保証人などの担保を求められることが一般的なので、消費者金融よりも金利を低く設定している金融機関がほとんどです。
消費者金融は銀行などに比べ、気軽に借り入れることができますが、金利が高い分、借り入れを繰り返していると、返済が困難になるリスクも高くなるのです。
(2)返済できない場合のリスク
消費者金融からの借金について、返済が滞った場合、次のようなリスクが生じる可能性があります。
借金を滞納すると、消費者金融からメールや督促状、電話などにより返済を求める督促が頻繁に来るようになります。
法律により深夜・早朝の連絡や家族への取り立てといった行為は禁止されていますが、それでも返済を求める連絡を受けるのは精神的な負担が大きいでしょう。
また、督促を受けても無視し続けていると、消費者金融は裁判所に訴訟や支払督促を申し立てて、財産を差し押さえるための法的な手続きを進めます。
最終的に、給与や財産が差し押さえられてしまう危険性があるのです。
(3)返済が困難な場合は弁護士に相談を
借金の返済が困難になったら、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
複数の貸金業者から借り入れているような場合は、返済先を一本化する「おまとめローン」の利用を検討する人もいるでしょう。
金利の負担を軽減できる可能性がある、返済の管理がしやすくなるなどのメリットがありますが、おまとめローンにより完済した業者から再び借り入れができるため、結局は多重債務者に戻ってしまうといった危険性もあります。
弁護士に相談すれば、相談者の状況や希望を踏まえ、任意整理や個人再生、自己破産といった債務整理の手続きなど、借金問題の解決に向けて最善の方法を提案してもらえます。
特に、消費者金融から長期間、借り入れをしている人は、過去に法律の上限よりも高い金利で借金をしていた可能性があります。
このようなケースでは、任意整理により大幅に借金が減額できたり、逆に、過払い金としてお金が返ってきたりするかもしれないので、ぜひ相談した方がよいでしょう。
また、弁護士に依頼すると、弁護士は依頼を受けたことを連絡する受任通知書を消費者金融に送ります。
受任通知書を受け取った消費者金融は、債務者に直接連絡することが禁止されるので、督促が来なくなるという点も大きなメリットでしょう。
借金の返済が滞ると、利息や遅延損害金がどんどん膨らんでしまい、さらに返済が困難になってしまいます。
借金問題は先延ばしにせず、できるだけ早く弁護士に相談するようにしましょう。