債務整理を依頼すると、ETCカードは使えなくなりますか?
借金問題の解決のために債務整理を行うと、一定期間は信用情報機関に情報が登録されますので、クレジット機能付きのETCカードは利用できなくなります。
このような不都合を回避するには、次の方法があります。
任意整理を選択する
債務整理の手続きのなかでも、自己破産や個人再生(民事再生)の場合は、ETCカードを発行しているクレジットカード会社の利用があれば、それも対象に含めなければなりません。
しかし、任意整理であれば、ETCカードを発行しているクレジットカード会社を除外して手続きを進めることができます。
ただし、この場合であっても、クレジットカードの更新時の審査で信用情報を照会した際に、他の金融機関に対して任意整理を行ったという情報が重要視され、クレジットカードの更新が出来ずにETCカードが使えなくなる可能性はゼロではありません。
ETCパーソナルカードを利用する
「ETCパーソナルカード」とは、高速道路会社6社が共同で発行している高速道路の料金支払い専用のカードです。
契約時に保証金(平均利用月額の4倍、最低額は20,000円)をデポジットしたうえで、毎月の利用料金を銀行口座から引き落とす仕組みとなっています。
ETC専用のカードですので、クレジット機能やキャッシング機能が付いていません。そのため、カード作成時に審査もなく、信用情報とは無関係に利用することができます。
ただし、残高不足で利用料金が引き落としできない場合は、使用停止になりますので、残高不足にならないよう注意してください。
個人事業主の方・法人の場合
自営業の方や法人の場合は、高速情報共同組合が発行している「ETC法人カード」と「ETCコーポレートカード」を利用することもできます。
両方とも申込みに際して保証金は必要なく、道路出資金という名目の1万円と数百円のカード発行手数料がかかるだけです。
ETC法人カードは複数の自動車を1枚のカードで利用できます。逆に、ETCコーポレートカードは1枚につき1台の自動車に限定されます。
その他、両者には割引率の違いなどがあります。
家族名義のETCカードを利用する
なお、どうしても、クレジット機能付きのETCカードを使いたいという人は、家族名義のETCカードを利用するという選択肢もあります。