借金返済・債務整理に関する用語集

紹介屋[しょうかいや]とは?

(1)紹介屋の手口

多重債務者信用情報に問題があり、融資を受けることができない人の代わりに、融資可能と謳って金融機関を紹介し、手数料を要求してくる違法業者のことです。
具体的には、初めから「いい業者を紹介します」というわけではなく、自らは貸金業者を名乗り、債務者の審査を行ったように装います。その結果、「ウチでは融資できないので、他の業者を紹介する」といい、次々に金融業者へ行くように指示します。
融資が通ると、「自分の指示があったから融資を受けることができた」と言い出し、借り入れることができた金額の何割かを手数料として要求します。

(2)紹介屋の違法性

紹介屋など貸金業登録のない者が、融資先の紹介・斡旋のような金銭貸借の媒介を行うことは禁止されています(貸金業法第2条、同3条)。
また、借り入れに際しては借入金の20%~50%程度の紹介料を要求されることもあります。しかし、5%を超える高額な手数料は出資法により禁止されています(第4条)。
紹介屋は、実際に紹介された金融業者とは何の繋がりもなかったり、逆に闇金融など違法業者を紹介されるケースもあります。

(3)紹介屋の被害に遭った事例

実際に、和歌山の消費生活センターに寄せられた事例を紹介します。
相談者が一括低金利融資という広告を見てフリーローン会社に400万円の融資を電話で申込みました。すると、紹介屋が相談者の信用性を確かめるという名目で、紹介する消費者金融から20万円を借りさせました。
紹介屋は3か月間できちんと返済できれば希望額を融資するといい、相談者は言われた通りに返済し、さらに借りた20万円のうち10万円を紹介料として指定された口座に振り込みました。
その後、3か月が経ち消費者金融への返済が終わったため、指示されたフリーローン会社に電話すると、その電話は現在使われていないとのアナウンスが流れるだけで、紹介屋とは音信普通になったそうです。

この事例では、相談者は紹介屋からサラ金の紹介を受けたと思っていますが、実際に紹介は行われていません。紹介屋と称する人から、数社のサラ金業者の名前や住所を教えられ、自分で借りに行っただけなのです。
さらに、融資を受けていなくても、不当な「キャンセル料」を要求されたり、業者に知らせてしまった自宅や勤務先などに執拗な請求や連絡が続くという他の事例もあります。

和歌山県消費生活センター
Q.借金整理屋・紹介屋って?

(4)紹介屋に狙われやすい人

自己破産や個人再生など債務整理を行った人は、手続き後一定期間は、銀行や大手の消費者金融で融資を希望しても審査に通ることは難しいです。
そして、債務整理の中でも自己破産や個人再生といった法的整理を行った人の情報は、官報公告に掲載されるため、紹介屋が個人情報を入手することが可能となり、ターゲットにされやすくなります。

紹介屋は、整理屋と同じようにインターネット、ポスティングやダイレクトメールなどを使って「即日融資」、「無担保・保証人不要」などと言葉を巧みに使い、お金をだまし取ろうとしますが、これは詐欺行為です。
紹介屋の甘い誘いに乗る前に、まずは弁護士に相談することをおすすめします。
債務整理には、任意整理、過払い金請求、自己破産、個人再生、ヤミ金対応といった手続きがありますので、あなたの負債状況に合った債務整理の方法を弁護士が提案します。


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